ビジネスの成長戦略を語る上で、「リード」という言葉を耳にしない日はないでしょう。しかし、その正確な意味や、獲得したリードをどう扱えば成果に繋がるのか、曖昧な理解のまま施策を進めていませんか?
この記事を読めB2Bマーケティングの根幹をなす「リード」の概念を深く理解し、獲得から育成、管理に至るまでの一連のプロセスを体系的に把握できます。明日からのマーケティング・営業活動をより戦略的かつ効率的に進めるための、具体的な知識と手法が手に入ります。
リードとは何か?
マーケティングや営業の文脈で使われるリードとは、一言でいえば「見込み顧客」のことです。自社の製品やサービスに何らかの興味・関心を示しており、将来的には顧客になる可能性を秘めた個人や企業を指します。
リードの意味: 自社の製品やサービスに関心を示し、企業側が何らかの接点を持つことができた、未来の顧客候補。
単に「いつか顧客になるかもしれない」というだけの「潜在顧客(まだ自社を認知していない層)」とは異なり、リードはすでに具体的なアクションを起こしている点が重要です。そのアクションは以下のような例が挙げられます。
サービスの資料をダウンロードした
ウェビナー(オンラインセミナー)に申し込んだ
展示会で名刺を交換した
開催したセミナーに参加した
営業担当者が電話でアポイントを取った
特にB2B(企業間取引)において、このリードの概念は極めて重要です。B2C(企業対消費者取引)が個人の感情や即時の判断で購入が決まりやすいのに対し、B2Bの意思決定は複数の部署や役職者が関与し、検討期間が数ヶ月から一年以上に及ぶことも珍しくありません。
この長く複雑なプロセスの中で、一度の接触で契約に至るケースは稀です。だからこそ、初期段階で獲得したリードと継続的に関係を構築し、信頼を醸成しながら購買意欲を高めていく「育成」のプロセスが、ビジネスの成否を分ける鍵となるのです。(リードや顧客の獲得にはコストがかかることを知っているでしょう?)
リードの分類と役割
獲得したすべてのリードが、同じように購入に近いわけではありません。「リードの数を増やす」ことだけに注力すると、営業部門は確度の低い相手へのアプローチに疲弊し、結果として貴重な商談機会を逃してしまいます。
重要なのは、リードの「質」を見極め、その状態に応じて最適なアプローチを仕掛けることです。そのために、リードは主に2つの軸で分類されます。
① 温度感・購買意欲による分類
リードが持つ購買意欲の高さ、いわゆる「温度感」によって、大きく3つに分類されます。
分類 | 特徴 | 見分け方(行動例) |
---|---|---|
ホットリード | 購買意欲が非常に高く、具体的な検討段階に入っている。すぐにでも商談に進める可能性が高い。 | 1.料金プランのページを頻繁に閲覧 2.導入事例を詳しく読み込んでいる 3.見積もり依頼や製品デモの申し込みがあった |
ウォームリード | 製品やサービスに興味・関心はあるが、まだ他社比較や情報収集の段階。育成次第でホットリードに変わる。 | 1.関連資料のダウンロード 2.セミナーやウェビナーへの参加 3.特定のブログ記事を読んでいる |
コールドリード | まだ認知段階、あるいは興味が薄い状態。将来顧客になる可能性はあるが、長期的な情報提供が必要。 | 1.名刺交換をしただけ 2.メルマガ登録のみ 3.Webサイトのトップページを一度見ただけ |
②マーケティング・営業プロセスによる分類
リードがマーケティング部門から営業部門へ引き渡されていくプロセスに応じて、以下のように分類されます。これにより、部門間の役割分担と連携がスムーズになります。
MQL (Marketing Qualified Lead)
マーケティング活動によって創出され、育成対象と判断されたリードです。MQLは自社製品の導入に対して一定の関心を示しているものの、成約にはまだ至らない段階です。そのため、マーケティング部門には、見込み顧客(リード)が求めている情報を適切なタイミングで提供し、自社製品やサービスに対する理解を深めてもらうことで、購買意欲が一定の基準に達するまでフォローします。TQL (Teleprospecting Qualified Lead)
MQLの中から、より見込みの高いリードに対してインサイドセールスが電話などで接触する段階はTQLです。ニーズや課題、予算、導入時期などをヒアリングし、商談化の可能性を探ることで、成約する可能性もあります。SAL (Sales Accepted Lead)
営業部門が「対応する価値がある」と受け入れたリードです。マーケティングやインサイドセールスから引き継がれた情報に基づき、営業担当者がアプローチすることを正式に合意した状態です。SQL (Sales Qualified Lead)
SQLとは、すでに自社製品やサービスに対するニーズが明確で、購買意欲が高い状態におく営業部門が具体的な商談(案件)として認定したリードです。営業担当者が直接訪問したり、具体的な提案や見積もりを提出したりすることもでき、最も成約に近いホットな状態です。
どのような分類方法を取るにしても、最も重要なのは、どのリードがより価値が高いかを見極めることです。価値の異なる見込み顧客に対して、それぞれ適切なコストをかけたり、顧客のステージごとに異なる担当者がフォローしたりすることで、リードを効率的に顧客化し、成果につなげることができます。
実際、リードの数が少ない場合は手作業での分類や管理も可能ですが、見込み顧客が増えてきたり、より多くの潜在顧客を逃さず獲得したい場合(上記の獲得コストの話も忘れないでください)、ツールを活用して顧客管理を行うことが非常に効果的です。CRM(顧客関係管理)といったツールを活用することで、各リードの属性、行動履歴、現在のステータスを一元管理し、部門間のスムーズな情報共有と効率的なアプローチを実現できます。
OKKI CRMでは、すべての顧客をニーズに応じてさまざまなグループに分けることができ、あらかじめ設定したルールに従って、各段階の顧客を担当者に割り振ったり、顧客のフォローが必要なタイミングで自動的に通知を受け取ることも可能です。例えば、「30日間未フォローの成約顧客をリマインド」設定を行えば、顧客のメンテナンスを忘れて再度成約のチャンスを逃すことも防げます。
リード管理の3つの主要ステップ
効果的なリード管理は、単にリードを獲得して終わりではありません。以下の3つのステップで構成され、これらは一直線のプロセスではなく、相互に連携し、サイクルとして回していくことが重要です。
①リードジェネレーション(リード獲得)
リードジェネレーションとは、将来の顧客となる可能性のある個人や企業の情報を集める活動、つまりリード獲得そのものを指します。
BtoBビジネスは、検討から購入までの期間が長いのが特徴です。そのため、顧客が本格的に検討を始める前の早い段階で接点を持ち、自社のことを知ってもらうことが、後の成果を大きく左右します。リードジェネレーションは、その最初の出会いの場を戦略的に作り出す、全ての始まりのステップです。
▼効果的なリード獲得手法5選
コンテンツマーケティング & SEO
Web広告
ウェビナー(Webセミナー)
SNSマーケティング
プレスリリース
②リードナーチャリング(リード育成)
獲得したリードの多くは、すぐには製品やサービスを購入しません。継続的なコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、購買意欲を徐々に高めていく「育成」のステップが不可欠です。
③リードクオリフィケーション(リードの絞り込み)
育成したリードの中から、購買意欲が十分に高まった有望なリードを選別し、営業部門へ引き渡す段階です。これにより、営業担当者は確度の高い商談に集中でき、組織全体の生産性が向上します。
リードの価値を最大化する4つの鍵
上記の3ステップを回すだけでは、まだ十分ではありません。リード一人ひとりから得られる価値を最大化し、着実に売上に繋げるためには、以下の4つの要素が不可欠です。
①リードの精密な選別と分類
「誰でもいいからアプローチする」のではなく、「今、最もアプローチすべきは誰か」を見極めることが重要です。前述のリードスコアリングを導入し、限られた営業リソースを最も成約可能性の高いリードに集中させる体制を構築しましょう。これにより、営業活動のROI(投資対効果)が劇的に改善します。
②迅速な対応とタイムリーなフォローアップ
リードの熱量は、時間とともに急速に冷めていきます。ある調査では、問い合わせから5分以内に連絡した場合と30分後に連絡した場合とでは、その後の商談化率に数倍の差が出るとも言われています。
資料請求や問い合わせといったホットな行動があった際には、CRMツールなどを活用して即座に検知し、数分以内に最初のコンタクトを取る仕組みが、機会損失を防ぎます。
資料請求や問い合わせといったホットな行動があった際には、CRMツールなどを活用して即座に検知し、数分以内に最初のコンタクトを取る仕組みが、機会損失を防ぎます。
③継続的な育成と関係構築
「今すぐ客」ではないからといって、リードを放置してはいけません。すぐにニーズが顕在化しないリードも、継続的に有益な情報を提供し続けることで、将来的に優良顧客になる可能性があります。調査によれば、フォローアップされなかったリードの約80%が、2年以内に競合他社から製品を購入しているというデータもあります。
コールドリードやウォームリードに対して、コンテンツマーケティングやメルマガを通じて定期的に接点を持ち続けることで、顧客の頭の中での第一想起(「この課題なら、あの会社だ」と思い出してもらうこと)を獲得できます。
④データ分析と継続的な改善
マーケティングは「やりっぱなし」では成果が出ません。
どのリード獲得チャネル(広告、SEO、展示会など)が、最も質の高いリード(SQLになりやすいリード)を生んでいるか?
リード獲得単価(CPL)と、その後の成約率のバランスは取れているか?
どのコンテンツがリードナーチャリングに最も貢献しているか?
これらのデータを分析し、PDCAサイクルを回し続けることで、施策の精度は着実に向上します。CRMやSFAツールに蓄積されたデータを活用し、常に最適な戦略を模索し続ける姿勢が、競合との差を生み出します。
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